症例集
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症例集 case report

小型犬の橈尺骨骨折

症例の概要

橈尺骨とは、前腕部の骨(橈骨と尺骨)のことで、小型犬や超小型犬では骨折が起こりやすい部分です。

経過および検査

橈尺骨折

ご紹介するのは生後6ヵ月の雑種のワンちゃんです。

1メートルほどの高さから落ち、以降左前足を挙げているとのことで来院しました。

レントゲン検査では、橈尺骨骨幹部骨折と診断されました。

手術までの数日間は包帯で肢を固定して過ごしてもらうことにしました。

治療

LCPプレートという器具を用いて、折れた骨同士をピンで固定する手術を行いました。(写真)

術後はまた包帯で固定をして2日間入院したのち、退院しました。

その後はご自宅で安静にしてもらいながら、包帯の除去、抜糸と順調に進んでいきました。

現在では、もうすっかり元通り歩けるようになりました!

プレートとピンは体に残す場合もありますが、血流を阻害して骨質を悪くしてしまうことがあります。

こうした悪影響を回避するため、人工物を除去する必要があるかどうか、今後も定期的にレントゲンでチェックを行う予定です。

獣医師のコメント

骨折は小型のわんちゃんでは特に多い疾患です。

今回のように若くて治癒が早いケースでは外科手術(内固定)をお勧めすることが多いですが、その子の性格やおうちの状況、

骨折部位などによっては、外固定(ギプスなど)での治療を選択することもあります。

外固定、内固定ともにそれぞれメリット、デメリットがございますので、飼い主様とよくよく相談をし、ご理解いただいて治療に臨むよう心がけています。

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