症例集 case report
軟部外科
会陰ヘルニア
会陰ヘルニアとは、肛門周囲(会陰部)の筋肉が萎縮することよって、その隙間(ヘルニア孔)からお腹の中の臓器や脂肪が脱出することで肛門周囲の腫れがみられる病気です。それによって、肛門の周囲の膨らみがみられたり、直腸が脱出することによる排便時間の延長、しぶりや便秘などがみられます。重度になると膀胱が脱出することによる排尿障害が生じることがあります。
主に去勢していない中~高齢の雄犬に多く、遺伝性およびホルモンの異常、加齢に伴って筋肉が萎縮すると考えられています。
内視鏡生検による腸リンパ管拡張症の診断
血液中のたんぱく質が腸内に漏れ出してしまう状態を「蛋白漏出性腸症」といいます。原因は様々で、胃や腸の潰瘍や感染性のものもあれば、腸管型のリンパ腫や炎症性腸疾患(IBD)が原因となることもあります。いずれにしても、基礎疾患を突き止め、そのケアをすることで蛋白漏出性腸症を治療していきます。
猫の便秘症(結腸亜全摘手術)
猫ちゃんに便秘症が多いことはご存じでしょうか?便秘症の猫ちゃんの中には、長期間にわたって便が腸内にとどまることにより結腸の筋肉や神経組織が障害を受けて「巨大結腸症」になることがあります。こうなると結腸の蠕動運動ができなくなるため、排便は非常に困難になります。